日本を代表する花といえば桜です。しかし桜という言葉はどうして生まれたのか?桜にはどんな種類があるんでしょうか?また桜といえばソメイヨシノですが、これが明治生まれのクローン種だったってご存知でしたか?調べてみるとなかなか面白かったのであれこれまとめてみました。
桜という名前の由来とは
桜は日本人に深く愛されていますので、その名前の由来についてはたくさんの説があります。
今回はそのうち桜には神が宿るという桜信仰の元になった説を紹介しておきます。
最も親しまれているのは「古事記」などの神話に出てくる「木花開耶姫(このはなさくやびめ)」の「木花」が桜の木のことで、彼女の名前のうち「さくや」が「桜」に転化してその気のことを桜というようになったというものです。「木花開耶姫(このはなさくやびめ)はとても美しい女神とされていて日本を建国したニニギノミコトの妻として、また海彦山彦の母としても有名な方です。後には富士山の上まで飛んでいってそこから桜の種を巻いたなどという話がつくられたりしています。実際富士山をご神体とする富士山本宮浅間神社は浅間神社のトップに位置しますが、「木花開耶姫(このはなさくやびめ)」が祀られていまして、かつ全国の浅間神社でも「木花開耶姫(このはなさくやびめ)」がお祭りされていることは有名な話です。

引用元:
http://cosmic-fountain.blog.so-net.ne.jp/2015-01-05-26
またさくらの「さ」は「サ神様」という田の神様のことで「くら」は神様の居場所である「御座」(みくら)を意味するという言い伝えもあります。稲作りの始まりと桜の咲く時期は同じです。古事記など知らない庶民にとっては田の神が桜の花びらに宿って、田に下りて稲作を守護するという由来は腑に落ちたのではないでしょうか。その神様のため、満開に咲く花の下で豊作を願ってのお祭りがお花見の由来の一つとも言われています。
「花」といえば桜?
桜は和歌や昔の小説や随筆などに書かれていますが、万葉集が編まれた時代。奈良時代から平安時代中期までは「花」といえばそれは梅のことでした。
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これは遣唐使が派遣されていた時代中国から梅の木が造園の中心に据えられていたからです。
桜は「桜花」と言われていました。舶来品好みは日本人の伝統です。中国からの差風間な知識が入ってくる間梅が貴族たちにとっての花だったのです。しかし遣唐使が菅原道真によって廃止されて国風文化が主流になると、舶来品嗜好は薄れ、もともと愛され親しまれていた日本古来の「桜」だけが「花」という一般名詞で呼ばれるようになりました。
お花見の起源
ただ昔から桜の花は信仰の対象にもなり、人々に愛されて歌にも読まれ、桜を愛でる風習はあったものの。
桜の木の下で宴を催す風習(花見)が庶民の間にも一般化したのは江戸時代からと言われています。
貴族のお花見については様々な物語にも書かれていますが、その事始めは嵯峨天皇。花見のことは記録として残されている最古のものが彼が執り行った花見の宴です。ただし桜かどうかは不明。
そして花見といえば桜!このようなイメージを日本全体に広めたのは豊臣秀吉です。秀吉が執り行った「吉野の花見」や「醍醐の花見」などは有名です。

引用元:
http://drss.exblog.jp/20259003/
また江戸時代になって桜を大々的に植えたのは第3大将軍の徳川家光で菩提寺寛永寺の境内や上野の山に吉野の桜を移植しました。これが江戸っ子に大人気となりました。
しかし庶民のために桜を植えたのは第8代将軍徳川吉宗が最初であると言われています。隅田川(向島)・飛鳥山・小金井堤・御殿山など様々な場所に桜の木を植え、息抜きや季節の節目として花見の宴を奨励しましたし、農村部への植樹も奨励したと言われています。
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