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今からフィリピン女性と結婚されようとしている方やすでに結婚している方は相手が過去に結婚してるかどうか確かめているでしょうか?というのもフィリピンでは一度結婚したら宗教上の理由もあって離婚はないんです。しかしフィリピン人は実質的に別れたことで離婚をしたと思っている人も多くて、法的な事にむとんちゃくな場合があります。そわけがわからないでで結婚しちゃったらヘタすると重婚状態になってしまいます。
ということで今回はフィリピン人の離婚について書いてみたいと思います。
目次
フィリピンには[離婚]のシステムが無いことをご存じですか?
フィリピンでは一度結婚してしまうと結婚の際に宣誓した通り、「死が二人を別つまで・・・・」一生添い遂げなければなりません。
フィリピンは国民の殆どがカトリック教徒で、キリスト教会の力が圧倒的に強くてその影響力が法律にまで及んでいます。
ローマカトリック教会においてのタブーとして
1.人口の抑制すること
つまり避妊や堕胎を認めないということですね。
2.離婚の合法化
つまり法的な離婚を認めない。
というものがあります。だからフィリピンでは離婚制度がないのです。
実は私にはフィリピン人の彼女がいますが、彼女はバツイチです。
結婚して子供を産み、そして5年で別れました。しかしこの別れたということがどんな意味を持っているのか。
といえばまだ結婚状態は続いているんですね。
いまなかなかフィリピンにはいけないんで詳しくは話をしていませんが、調べてみると宗教上の理由がありますので法的に認められた離婚は限りなく難しいですね。
彼女はフィリピンでは上位の大学を卒業していまして、知的レベルは高く、フィリピンの実情については詳しいのでそのことを自覚していますが、一般のフィリピン人が離婚についてよく知らないことに驚かされます。
日本人の男性がフィリピノと結婚しようとしたら彼女は他のフィリピン人と5年前に結婚していた、なんてことはざらにあります。
それで騙されたという事を言う人がいるわけですが、実際には当のフィリピノもよく知らなかったりしています。
日本だと結婚している状態で別の人と結婚したら重婚で犯罪ですよね。
でもそのあたりがとってもゆるいと言うか、制度が違うのでこの事をよく知っておく必要があります。
フィリピンの離婚の実情とは
フィリピン同士の場合離婚はできないんですが、実質的な離婚の方法としては婚姻の無効、婚姻の解除という方法があります。
以下2つの方法で離婚をします。
①婚姻の無効(Nullity declaration of marriage)
これは離婚はできないわけですので、最初から結婚の事実はなかったことにしてしまえということなんですが^^;
最初聞いた時にはそんな便利な制度があるんだったら良いなと思いましたが、これが条件が厳しくてとんでもないことなんですね。
要件は以下のとおりです。
1.未成年同士の婚姻
2.心理的無能力者との婚姻
3.近親婚
4.前婚の存在がある上での婚姻
5.前配偶者の殺害に関係した者の婚姻
6.相手方を錯誤した上での婚姻
7.婚姻許可証無しでの婚婚
8.婚姻挙行担当官不在での婚姻
9.証人無しでの婚姻
上記要件の一つを満たす婚姻は、もともと無効です。
裁判所への申立期間に期限がありませんのでいつでも離婚が出来ます。
もう一つはアナルメントと言われていてよく知られた言葉になっていますが。
②婚姻の解除(Annulment of marriage)
これが出来る要件は以下の通りです。
1.精神異常者との婚姻
2.インポテンスの男性との婚姻
3.性病持った者との婚姻
4.詐欺による婚姻
5.強迫による婚姻
6.一定年齢での両親の承諾無しでの婚姻
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こちらの手続きには、裁判所への申立に期限がありますので注意が必要です。
フィリピン人同士の婚姻において離婚するためにはこのように制約条件がありまして、それに該当する事実がなければ裁判すら起こせないんです。
旦那が働かない、浮気者だ、結婚してみたらDVだったとか。不倫してたとか。
そんなことでは離婚出来ません。
詐欺や脅迫による結婚だったということであれば裁判には持ち込めるようですが、一緒に生活をしていて子供などもいる場合にはまず認められないとのことです。
アナルメントを代行すると称する人たちがいますが、少なくとも私は実際に離婚の訴訟をした人を見たことがありませんので、果たして本当に出来るのか。わかりません。
ただフィリピンという国は本当にルーズなところがある国なんで、裏ワザはあるんだと思いますし、力がある弁護士に頼めばなんとかしてくれるのかもしれませんね。私がセブで弁護士に聞いたところでは可能であると言っていました。結局はお金次第だということでしょうか。
いずれ相手に婚姻歴があった場合すぐに合法的に結婚ができるとは思わないほうが良いと思います。
まとめますと離婚の要件は以下の通りです。
フィリピンでは「結婚相手の死亡」「外国人との離婚」「婚姻の無効」「婚姻の解除」によって離婚が成立します。相手が亡くなっていれば当然婚姻は解消されます。法的な手続きで離婚を行うためには「婚姻の無効」「婚姻の解除」という方法がありますが、ハードルはかなり高いです。時間もお金もかかりかつ確実に離婚できる保証はありません。
しかし外国人と結婚したのであれば、フィリピン国内においても離婚は認められています。
離婚はしないけど実質別れられるリーガルセパレーション
フィリピンにはそもそも離婚というシステムはないです。また法的に婚姻を抹消出来るアナルメントには厳しい制約条件があり、それでもやろうとして裁判所に訴えても、お金も時間もかかります。
そのためフィリピンにはリーガルセパレーションという仕組みがあります。
これはアナルメント同様、裁判が必要ですがこちらでは配偶者の浮気癖、収入、DV等を理由に裁判を起こす事ができます。
お互いの合意があればすぐに成立しますので、時間もお金もかかりません。
そして法的に別居が認められます。この場合婚姻記録はそのままですので結婚はできませんが、新しい家族を作ることが出来たりもします。
これすらやってない人が恋人になった場合には元旦那から訴えられる可能性もあります。
フィリピンには姦通罪がありますので、それで訴えられたりしたらとんでもないことになります。
ただこれは何度も書きますが、配偶者はそのままで結婚している状態には変わりがありません。
日本人がそのことがわからないならともかくも多くのフィリピの自身アナルメントと、リーガルセパレーションを混同しています。
私の彼女もこの方法で別れましたのでいまでも結婚していることになっています。
彼女が言うにはよほどのことがなければフィリピン人でアナルメントをやる人はいないとのこと。
お金がかかりすぎるし、誰も書類上のことなんか気にしないといいます。
それなので結婚した状態のまま(書類上)それぞれ別の家族を作って生活をしていたりしますので、日本人から見たらみだらに見えたりするのかもしれません。また当の本人は「セパレート」(separate)つまり別居しただけで別れたと思っていますので結婚してるのを隠しているように見えたりします。日本人の男性からしてみたら騙されたと思うのかもしれませんが、これも感覚の違いです。
そして子供は大体は母親の家族が面倒を見ますので、血筋に関してはなにがなんだかわからないというのが現実です。
ただそんなことは気にせずにおおらかに生き抜くフィリピン女性が魅力的なことも事実です。
国が違えば文化や制度が違うのはアタリマエのことですのでそのことをよく理解しておくことで相手とうまくやれるのではないでしょうか。
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